体験談

専門医取得後の選択の多様性

関連施設での研修

能勢明徳 「関連施設で京都を楽しむ」

京都の二条城での写真

私は医学部卒業後、兵庫医科大学で初期研修を行いました。その後、兵庫医科大学の脳神経外科教室へ入局し、脳神経外科医としてスタートを切りました。
入局後の2年間は毎日と言っていいほど多くの手術や救急疾患を経験できましたので、とても充実していました。入局後3年目に赴任した三田市民病院でさらに手術の指導を受け、4年目に赴任した京都のシミズ病院では、執刀のチャンスを多く頂き、充実した日々を送っています。この病院は脳神経外科に特化していて、他大学の先生方も多く勤務されていますので、人間関係においてもプラスになると感じています。

もうひとつ京都に来て良かったことは、ちょっとした時間があれば有名な寺院に行けることです。二条城(写真)や金閣、銀閣、清水寺などはもちろん、嵐山にも赴任直後に訪れることができました。それに京都は美味しいご飯を食べられるお店がたくさんありますから、仕事場の仲間たちと目一杯楽しんでいます。仕事終わりに自転車で寺を巡ったりできるのは、京都ならではだなと思います。

このように兵庫医大からは都市部の病院を中心に医師を派遣していますので、
入局すれば京都や大阪、神戸など、医療以外でも、
充実した生活ができる病院に赴任できると思います。
次の赴任はどこかな?楽しみです!

国内留学

徳田良-キャリア9年目

サーキットでの写真

私は2009年に医学部を卒業後、兵庫医科大学病院で2年間の研修を行いました。その研修中に専門性が高く救急医療に携わる機会が多い脳神経外科系に興味をもち、同大学の脳神経外科に入局しました。兵庫医科大学と関連施設で研修した後に専門医を取得し、国内留学で福岡脳神経外科病院に勤務しています。

この病院は2017年4月に開院したばかりの新しい病院ですが、「切らない治療」をモットーに多くのカテーテル治療を行っています。当院では「主治医が手術の執刀を行う」という方針が徹底されているため、指導を受けながら多くの手術が経験できます。私は赴任後の1年間に約100 例の血管内治療、さらには開頭手術も多く執刀させて頂きました。理事長の風川 清先生は赴任前は福岡大学筑紫病院の教授をされており、私たちに臨床研究のテーマを与えてくださって論文・学会発表を推進されています。このようにアカデミックアクティビティが高いことも当院の魅力だと思います。

吉村先生は国立循環器病センターでレジデントをされていた頃に、風川先生の指導を受けられたそうです。そういえば吉村先生が兵庫医科大学に赴任されたばかりの頃、「外科だからといって手術経験だけでリーダーになることは難しい。手術を経験しながら論文もたくさん書いて成長しなさい」と指導されていたことが思い出されます。師弟関係だからなのか、指導路線が似ているのでやりやすいです。

愛車の写真

さて、次に私のプライベートを紹介します。私は車の運転が大好きで、週末になるとプロレーサーに指導してもらいながら愛車のフェアレディZでサーキットを走っています(写真)。脳神経外科医は24時間仕事ばかりしていると思われているかもしれませんが、全くそんなことはありません。やることさえやっていれば、週末には自分の時間が取れます。

こんな風に、キャリアを積みながらプライベートも両立できて最高です!
人の命を救う尊い仕事だからこそ、自分の人生も充実させつつ成長していきたいと思います。

研究

高木俊範-キャリア15年目

国際学会発表の写真

名古屋市立大学を卒業、岐阜県の土岐市立総合病院という地方の病院で3年間研修を行った後、岐阜大学脳神経外科に入局しました。岐阜大学医学部附属病院を始め、東京の生育医療研究センター、国立循環器病研究センターでも研修し、脳神経外科専門医を取得しました。元々、脳血管内治療を志望しており、同年に日本脳神経血管内治療学会専門医も取得しました。

その後は岐阜大学大学院へ進学し、岐阜薬科大学の薬効解析学研究室で、脳卒中に関する基礎研究を行いました。学位取得後、脳神経外科医として働きましたが、基礎研究の中でも臨床応用までを目的としたtranslational research、特に神経再生に興味を持ち、それを実現するために兵庫医科大学脳神経外科にお世話になっています。
現在は定期手術や病棟患者は担当せず、神経再生療法を目指した基礎研究を大学院生と共に進めています。

私は同期の少ない環境で育ったこともあり、普通の脳神経外科の先生よりも多くのチャンスを頂いてきたと感じています。現在の兵庫医科大学は、私の育ってきた環境よりさらに症例に恵まれ、やる気があれば本当に色々なチャンスが得られると思います。

国際学会発表の写真

しかし私は、どうしても脳疾患特有の、一度障害を受けたら治らない、という現状を甘んじて受け入れることに抵抗がありました。確かに通常の病態下では、損傷された神経を修復することは叶いませんが、生体内にも神経幹細胞が存在することが証明されています。我々は、先端医学研究所と共同で、ヒト脳梗塞組織にも、多能性幹細胞が存在することを突き止めています。私は、この多能性幹細胞を用いて、神経再生療法の実現ならびに神経修復のメカニズムの解明に向けて研究を進めています。

より臨床に近いところでは、間葉系幹細胞を用いた、脳卒中に対する治療についても現在研究を進めています。今後、検討すべき事柄は未だ山積みです。

このような研究に興味を持って、一緒に頑張ってくれる先生を募集しています!